シムレーシングコックピットについてちょっと考えてみました。
没入感とは何か
webilio辞書によると、
すっかり熱中して、その世界に入り込んでいるという感じ、浸っている・没入しているという感覚などを意味する語。音楽、映画、ゲームなどのマルチメディア体験を形容する際に用いられることが多い。
だそうです。
テラノはこれまで
コックピット:ハンコンスタンド+ケーミングチェア→鉄フレーム→アルミフレーム
ハンコン&ペダル:G923→T-GT&T -LCM
モニター:24インチFHD湾曲→27インチFHD湾曲→32インチ4K
スピーカー:モニター内蔵→別体アンプ+スピーカー
とコックピットを少しづつアップグレードしてきました。
五感の中の視・聴・触の部分をより現実に近づける努力をしたことになると思います。
これまでで一番没入感が上がったと思うのは、モニターのサイズアップです。
まだ32インチのシングルモニターですから理想から程遠いですが、それでも効果は大きかったです。人間が受ける情報の8割は視覚からとも言われており、視覚情報に対してより敏感に反応するのかもしれません。
五感以外の感覚
シムレーサーの皆さんはもう次の疑問を持たれていることと思います。
モーションシミュレーターは五感じゃなくて、何感で感じるの?
人間の感覚には五感以外に「固有受容覚」と「前庭覚」と言うものがあるそうです。
「固有受容覚」は自分の身体の位置や動き、力の入れ具合を感じる感覚です。
受容器は筋肉や関節です。
固有受容覚には主に以下の6つのはたらきがあります。
①力を加減するはたらき
②運動をコントロールするはたらき
③重力に抗して姿勢を保つはたらき(抗重力姿勢)
④バランスをとるはたらき
⑤情緒を安定させるはたらき
⑥ボディイメージ(身体の地図を把握する)の発達を促すはたらき
⑦ボディイメージ(身体の機能を把握する)の発達を促すはたらき
「前庭覚」は自分の身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚です。
受容器は耳の奥にある耳石器と三半規管です。
前庭覚には主に以下の5つのはたらきがあります。
①覚醒を調節するはたらき
②重力に抗して姿勢を保つはたらき(抗重力姿勢)
③バランスをとるはたらき
④眼球運動をサポートするはたらき
⑤ボディイメージ(身体の機能を把握する)の発達を促すはたらき
こうしてみると、「固有受容覚」と「前庭覚」の両方で車に乗っている感覚を感じているようです。
モーションシミュレーターって実際どうなの?
いよいよ本題です。
Sigma Integrale ハイレゾ低遅延モーションシミュレーターDK6に乗ったテラノの感想ですが、
モーションシステムが加わると得られる情報が圧倒的に増えます。
ブレーキをかけた量がピッチの形でフィードバックされるので、ブレーキの加減がしやすくなります。
路面の勾配、凹凸、縁石に乗り上げた時の衝撃やエンジン振動が別次元の没入感を与えてくれます。
モーションが加わると完全に別ゲームになると言っても良いくらいです。
ハンコンやモニターよりもモーションに予算を使いたい
問題は、その値段なんですよね。4軸の本格的なモーションシステムだと100万円は超えますから簡単には買えない額だと思います。
YoutuberピカーさんがACCESSさんのモーションシミュレーターをレビューする動画の中で「モーションがあればハンコンのFFBはどうでも良くなる」仰ってました。DK6を購入いただいたお客様からも全く同じコメントを頂きました。ハンコンにかける予算をモーションシステムに当てたら良いのではないかと思います。
モニターも然りで、4K3面モニターの構築にかかる予算をモーションシステムに当てた方が費用対効果は高くなるのではないかと思います。
モーションシムCafeも増えてきてますので、試乗を強くお勧めします。